ウィーン17 ベルヴェデーレ宮殿上宮



260ベルヴェデーレ宮殿上宮(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)

 ベルヴェデーレ宮殿上宮は、すぐれた絵画コレクションで有名で、とくにクリムトのコレクションで知られています。他にもシーレ、アントン・ロマコの絵画コレクションもあります。強烈な美術史美術館をみた後だったのでそこまで強い印象はありません。


261ベルヴェデーレ宮殿上宮(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)

 ベルヴェデーレ宮では前述した絵画の他、18、19世紀のオーストリア周辺の絵画も充実しています。また上宮の内部も壮麗で、上宮付近からはウィーン旧市街が一望できます。

 途中、上宮内部にあるカフェで休憩しました。


262ベルヴェデーレ宮殿上宮からみたウィーン旧市街(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)

 ベルヴェデーレ宮殿を見学した後、カフェ・モーツァルトで休憩です。モーツァルト・トルテを食べました。ホーフブルク宮殿周辺に位置しながら、それでいて肩肘はらず、重厚さを失わない、とてもいいカフェでした。


263カフェ・モーツァルト(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)



264カフェ・モーツァルト内部(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)



265カフェ・モーツァルトのケーキ(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)

 外に出ましたが、もう夕飯の時間です。しかしケーキを食べたばかりだから、お腹が減らない…。

 そこでパパゲーノ門に行ってみることにしました。


266アルベルティーナ(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)



267アルベルティーナの中舞台からみた国立歌劇場(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)

 パパゲーノ門は、モーツァルトのオペラ「魔笛」で有名なシカネーダー Emanuel Schikaneder(1751〜1812)が設立したアン・デア・ウィーン劇場の建立当初の一部です。この場所でベートーヴェンの交響曲第3番変ホ長調「英雄」、第5番ハ短調「運命」、第6番ヘ長調「田園」、オペラ「フィデリオ」が初演されました。


268パパゲーノ門(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)

 ようやくお腹が減ったような気(?)がしたので、レストランに向かいました。場所はアウグスティーナーの一階にあるアウグスティーナーケラーです。


269アウグスティーナーケラー入口(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)



270アウグスティーナーケラー内部入口(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)

 アウグスティーナーケラーは、修道院のワイン蔵を1924年にワインレストランに改造したものです。ワイン蔵らしく、いかにも中世的、また穴場的な雰囲気がすばらしいです。


271アウグスティーナーケラー内部(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)

 白ワインを注文すると、赤みがかった白ワインが出ました。

 16世紀になると、東中欧で「農業ブーム」がおこり、生産物を西欧に輸出することで大きく利益をあげられるようになりました。オーストリアの隣国であったハンガリー(当時トルコ領)では領主によるいわゆる「再版農奴制」が制度化され、小麦などの穀物は領主直営地で生産され、ワイン・肉牛など熟練を要する農作物の生産が農民に委ねられ、領主はこれらを税として徴収したり、あるいは優先先買権を行使して強制的に廉価で買い上げました。

 ところがこれらハンガリーワインは、ハプスブルク帝国とオスマン帝国の戦争によりウィーンではワインが入手困難となり、市民がウィーン郊外に自家製ワインを買出しにいくようになりました。後にヨーゼフ2世がウィーンの農家に自家製ワインの販売許可を出して以来、ウィーンのワインが定着したそうです。


272白ワイン(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)

 フリターテンズッペは卵を薄焼きにして細切りにしたビーフコンソメスープです。器の白磁には獅子形の耳がついており、香炉にも使えそうな洒落たものです。


273フリターテンズッペ(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)

 シュニッツェルですが、揚げられたパン粉がさくさくとして、いい食感になっています。中の牛肉も揚げた時にうま味が出きらず、スパイシーなソースと相まって絶妙。それ以上に何といっても付け合わせのジャガイモ!! 外はかりっと、中はふわふわで、北海道出身の私から見てもこれ以上おいしいジャガイモは食べたことはありませんでした。このジャガイモを食べるだけでもこの店を訪れる価値があります。


274シュニッツェル(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)

 国立歌劇場は内部に入らなくても上演を鑑賞することができます。外に巨大モニターがあり、モニターの前には椅子が用意されています。

 この日の夜の演目はベートーヴェン「フィデリオ」で、一応あらすじは知っているつもりだったのですが、ドイツ語がわからないのでちんぷんかんぷんです。

 しばらく見ていたのですが、しっかり防寒しているつもりでも冬の外は思いの外寒く、「体が冷える前に」と思い、第一幕でホテルに引き上げました。


275国立歌劇場(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)。席が用意されており、人々が鑑賞している。



276国立歌劇場のモニター(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)



277国立歌劇場のモニター(平成25年(2013)12月29日、管理人撮影)



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